今週のまとめ
今週は月曜のモデルナ(MRNA)のワクチンのニュースで幕開けとなりました(最近月曜に大きなニュースが入ってくる傾向がありますね)。
ニュース後もちろんMRNAの株価は急騰(月曜は97,95$まで上昇・前日比9,58%)し、バリュー株を中心として株価の動きはありましたが、ファイザー時のような急激な動きまでにはならず、週を通して言えばインデックス数値も軟調という結果になりました。
もう一つ良いニュースと言えば、テスラ(TSLA)が遂にS&P500銘柄に採用されたことで、Premarketから買いが入り、ニュース後結果的に一時500$まで急騰しました。
11月13日 | 11月20日 | |
NYダウ | 29950$ | 29263$ |
ナスダック | 12013$ | 11906$ |
S&P500 | 3626$ | 3557$ |
米10年国債利回り | 0,911 | 0,824 |
VIX | 22,45 | 23,70 |
TSLA株価 | 408,09$ | 489,61$ |
しかし、そういった良いニュース以上にコロナ感染者増加の脅威がより現実味を増してきており、更なる規制強化への懸念が強まり、前述した通り、軟調なインデックス値として現れる結果となりました。
下図が示すように、11月16日(月)の新感染者数166544人から11月20日(金)で198537人と増加傾向が止まらない状況です。
今週のまとめ記事はこちら。

11月23日週のポイント
FRBによる経済支援策打ち切りのニュースが入りました。
日本経済新聞によると、下図のような資金供給策を2020年末期限で打ち切るというもので、「大統領選で当選が確実になったバイデン前副大統領(民主)の陣営は強く反発して」いるも、「FRBが打ち切る4つの資金供給策は、実際には利用が広がっていない」ものであり、「上下両院は選挙後も与野党対立で混迷したままで、財政出動の議論は止まっている」という内容になっています。
CP・MMFなどは延長となっているため、一部打ち切りという解釈ですが、思惑から懸念が強まる可能性もあるため、来週はワクチンニュース・コロナ感染者数・各都市の規制強化・経済支援策の4点について引き続き追いかけていく必要があります。
引き続きワクチンのニュースは続くと思いますが、来週・来月劇的に状況改善をすることがないことは既に認識されており、それ以上に感染者数増加と規制強化による経済停滞、そしてそれに加えて経済支援策の打切りと大統領選の混迷が続いているため、軟調な市場傾向が続くと私は予想しています。

経済指標
以下、来週の主な経済指標発表です。
先週ファイザーのワクチン開発成功のニュースが出たとき、投資家は「脱コロナになったら人々は何をしたいのか」と想像を膨らませ、経済回復を強く期待したように見えました。
しかし2週間が経過して、コロナ感染への危機感は高まりと、航空・レジャー系の企業などの業績回復や黒字化への道のりはかなり遠いことが現実であることから、そういった銘柄の株価は既に軟調です。
経済指標は引き続き緩やかに回復すると思われますが、FOMC議事要旨には注目しましょう。

上記グラフは失業保険申請数で、改善傾向では11月一時、700Kを切る水準まで減少しましたが再度上昇。コロナ以前は平均200K程度で推移。
前回 | 予測 | ||
11月24日(火) | 10年物中期国債入札 | 0,960% | |
11月18日(水) | 消費者信頼感指数(11月) | 100,9 | 98 |
11月19日(木) | 国内総生産(前期比)(Q3) | ‐31,4% | 33,1% |
失業保険申請件数 | 742K | 725K | |
新築住宅販売戸数(10月) | 959K | 975K | |
11月26日(木) | FOMC議事要旨 |
FOMC(Federal Open Market Committee)議事要旨
米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨は政策金利発表後3週間で公表。
政策金利決定までのFOMCメンバーによる詳細な議論の記録。
金利の動向を考察するための重要資料とされている。
約6週間ごとに年8回、定期的に開催される他、必要に応じて随時開催される。
決算
今週はJD・NVDA・WMT・WDAYなど注目していた決算が既に終わっており、来週はそれほど大きい決算はありません。
日程 | ティッカー | EPS予想 | 売上予想 |
11月23日(月) | NIU | 0,86 | 907,79M |
11月24日(火) | HPQ | 0,5228 | 14,61B |
BBY | 1,7 | 10,97B | |
DELL | 1,39 | 21,87B | |
SJM | 2,22 | 2,01B | |
GPS | 0,3132 | 3,8B | |
11月25日(水) | DE | 1,38 | 7,57B |
IPO
来週 アメリカでのIPO案件は特にありません。
まとめ
米10年債利回りは0,824と月曜からは低下し、VIXは23,7と微増でしたが、相場の傾向は引き続き難しい状況が続き、各インデックスも低調気味でした。
ワクチンニュースが二週間続くも、コロナリスクが高く、基本スタンスとしては来週も「静観」だと思っています。
今週実施した取引としてはZM・NIOを数株再度購入(短期予定)、大麻市場の拡大を見越してGRWGを買増し、決算があったJD・NVDAは引き続き保持(思ったようには上がらず)、そして全く良いタイミングではなかった今週ですがETFの積増購入を開始しました。
また高配当投資もリスト化しており、引き続き業績・チャートを見た上で12月配当権利日前に購入を計画しています。
ZM・PTONの株価が再上昇するなど巣ごもり銘柄が再度注目され始めていますが、ワクチンが広範囲に配布されるのではないかと目される2021年4月前後、今から6か月後という大枠の見方は変わりません。
確かにZMは買いましたが、よほど根拠が強くない限りは短期保有し、今後2週間以内を目安に自己資産の40%はETF・高配当銘柄と、バリュー株の仕込みにまわす計画です。

